サスティナブル ファッション

ミナペルホネンのサステナブルな生地づくりとその魅力


はじめに

日常に寄り添う温もりのあるデザインで多くのファンを持つ「ミナ ペルホネン」。その繊細で個性的な生地デザインに惹かれる方も多いのではないでしょうか。

でも実は、見た目の美しさだけでなく、サステナブルな素材選びや製造工程にも強いこだわりがあるブランドだということをご存じですか?

「せめて100年つづくブランド」を目指すミナ ペルホネンは、環境への配慮と人とのつながりを大切にしながらものづくりを続けています。この記事では、そのサステナブルな生地づくりの背景と魅力について詳しくご紹介します。


サステナブルな素材選びと製造工程

天然素材やリサイクル素材の活用

ミナ ペルホネンでは、化学繊維に頼るのではなく、リネンやオーガニックコットン、ウールなどの天然素材を積極的に使用しています。これらは環境に優しく、使うほどに味わいが増すという特長もあります。

また近年では、再生繊維やリサイクル素材も取り入れ、廃棄物の削減にも貢献しています。こうした姿勢はまさに、持続可能なものづくりの体現です。

自然由来の染料を使用した染色方法

ミナ ペルホネンの生地に見られるやさしい色合いには、自然由来の染料が使われています。合成染料とは異なり、環境への負荷が少なく、肌にも優しいのが特徴。

この丁寧な染色によって、時間が経っても色落ちしにくく、長く楽しめるという利点も生まれています。

職人による手作業の織りと品質管理

多くの生地は、熟練の職人の手によって丁寧に織られています。大量生産では実現できない繊細な模様や風合いを追求し、ひとつひとつが作品のような仕上がりに。

こうした手間と時間を惜しまない姿勢が、ミナ ペルホネンのブランド価値を支えています。


アップサイクルと残布の活用

「mini bag」などの残布を使った製品

裁断時に出る端布(はぎれ)を無駄にせず、バッグやポーチなどのアイテムに再利用しています。その代表が、ブランドでも人気の「mini bag」シリーズ

一点一点柄の出方が違うので、世界にひとつだけのアイテムとして愛されています。

「piece」プロジェクトによる端切れの再利用

「piece」は、小さな布のかけらたちを大切に生かすプロジェクト。クッションやブランケットなどにアップサイクルすることで、捨てられるはずだった素材に新たな命を吹き込んでいます。

手間のかかる工程をあえて選び、素材の価値を最大限に引き出すその姿勢は、多くの共感を呼んでいます。

家具や雑貨への応用事例

アップサイクルされたファブリックは、インテリアや家具にも展開されています。たとえば、ミナ ペルホネンの生地を使ったクッションカバーや椅子張りなどがその一例。

空間全体を彩るアイテムとして、使い手の暮らしを豊かにしてくれます。


サステナブルなコラボレーション

KLIPPANとのウール製品の共同開発

スウェーデンの老舗テキスタイルブランド「KLIPPAN(クリッパン)」とのコラボレーションでは、エコウールを使用したブランケットが誕生しました。

環境配慮とデザイン性を両立させたこのシリーズは、冬の定番アイテムとして高い人気を誇ります。

飛騨産業や秋田木工との家具プロジェクト

日本の木工メーカーとのコラボでは、ミナ ペルホネンのファブリックを活かした家具が展開されています。たとえば、飛騨産業や秋田木工と共に作られた椅子やテーブルは、伝統技術と現代的なデザインの融合を感じさせます。

長く使い続けられる上質なものづくりは、まさにサステナブルの本質です。

他ブランドとのサステナブルな取り組み

他にも「BISHU JAPAN」とのリサイクルウール開発など、業界を超えた協働が進んでいます。こうした連携を通じて、より広い視野で持続可能性を考えるきっかけを提供しているのです。


長く愛用するための工夫とサービス

「せめて100年つづくブランド」の理念

創業者・皆川明氏の言葉「せめて100年つづくブランド」には、一過性ではなく、次の世代にも価値をつなげるという想いが込められています。

その実現のために、製品の質を追求するだけでなく、ライフスタイル全体に寄り添う提案を行っています。

修理・リメイクサービスの提供

ミナ ペルホネンでは、製品の修理やリメイクサービスも積極的に行っています。使い込むことで生まれる風合いを大切にしながら、より長く使えるようサポート

このような姿勢は、消費から循環へという新しいライフスタイルのヒントになるかもしれません。

アーカイブ商品の販売と価値の継承

過去に販売されたテキスタイルやアイテムをアーカイブ商品として再販する取り組みも行われています。一度きりではなく、時を超えて価値を持ち続ける。それが、ミナ ペルホネンの考えるサステナブルな形です。


まとめ

ミナ ペルホネンのサステナブルな生地づくりには、自然素材の選定から職人技、アップサイクル、修理・再販まで、多方面にわたる工夫と情熱が込められています。

環境に優しいだけでなく、人や暮らしを豊かにするものづくりに共感する方も多いのではないでしょうか。

もし今後、サステナブルな商品を選ぶ機会があれば、ミナ ペルホネンの理念と実践を思い出してみてください。小さな選択が、より良い未来への一歩になるかもしれません。


ミナ ペルホネン公式サイト
https://www.mina-perhonen.jp

  • この記事を書いた人

Sustainable Records

暮らしに役立つサスティナブル情報を発信。 ライフスタイルに即役立つことから最新情報まで幅広く記録。

-サスティナブル, ファッション